そのおかげで俺まで 林先輩に名前を覚えてもらった。 そして、もう一つ。 「先輩、今日は オススメの本とかありますか?」 林先輩の前にいる翔は、 教室でいるときみたいに ぼーっとしないということ。 別に普通なのだ。 「うーん、そうだなぁ。」 翔に聞かれて 図書館を歩き出した 林先輩。 本を眺める先輩の 横顔は、笑っていた。