君が、教えてくれたこと。~ボールに込めたmessage~

野球を嫌いになった、“あの日”と。





「……ヒマと同じだよ」

「え?」

反射的に、顔を上げた。


「俺もヒマと同じ。母さんに何も出来なかった」

切なそうに眉を歪める瑞樹。

「終わって駆けつけたらこの状態。いつ目覚めるか分からないって……」

………やっぱり、同じだよ。

「み、瑞樹は……「でもな」

言いかけた言葉は、瑞樹の言葉によって遮られた。

まるで、今からあたしが訊こうとしていた内容を分かっているかのように。