君が、教えてくれたこと。~ボールに込めたmessage~

いくつもの病室を通り過ぎ、病院の一番奥まで進んだ。奥には、大きな窓ガラスが。ひょっとして、これって………


「……集中治療室?」

「そ」

瑞樹の後ろから、ゆっくりと窓の向こうを覗き込む。

治療室の中の色んな機器に囲まれてベッドがあって、その上に女の人が横たわっている。

苦しそうな表情をしているけど、遠くから見てもかなり整った顔立ちだと分かる。

その顔に、あたしは見覚えがあった。


「智子さん……」


正真正銘、瑞樹のお母さんだった。