誰も信じない

ずっと頭を抱えたままの一樹。


「じゃあ、おやすみなさい。」


私はそんな一樹に一言残してお店を去った。

外に出たらいやに明るくて、空を見上げたら大きな月が出ていた。



月を見るのはすごい久しぶり。



私は立ち止まって月を眺めていた。

とてもきれいだったから。

とても美しかったから。



!!!



背後から急に抱きしめられた。

この香水の香りは…一樹?


「行くなよ…。」