誰も信じない

「あのね。」

「あのさ。」


二人同時に話したから、何だかそれがおかしくて二人で笑った。


「今日朝一番に天野さんから、『美穂をよろしく。』って言われたけど、何かあった?」


そっか。晃一ったら、そんなことを言ってたんだ。

晃一らしいな。


「昨日会ってね、『付き合うことはできない』って話したの。」


「そっか。美穂、色々考えたんだろ?」


「うん。」


「俺さ、美穂が考えて出した結論、応援すっからさ。」



チクン



胸が痛かった。