誰も信じない

翌日私は、一樹にメールした。


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To:新田一樹

件名:美穂です。

本文:今夜、Bar Skyで待ってます。

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晃一の時と同じように、あまり内容が書かれていないメールを送った。



久しぶりにBar Skyへ来た。

ここは私がいつも通っていたお店。一人でいつも飲んでいたお店。

一樹と知り合ってから、一人で飲むことはほとんどなくなった。


「お待たせ!」


思ったより早く一樹が到着した。


「待っただろ?わりーな。」


「ううん。大丈夫だよ。」


「あ、マスター。俺、ソルティードック!」


晃一の時とは違って、特に乾杯することもなくカクテルを飲んだ。

昨日晃一に話したことを、一樹に報告しなくちゃ。

そして、



私の気持ちをちゃんと伝えなくちゃ。