「新田さん。聞いて。」


「ああ。なに？」


私を離した新田さんは、私の顔を覗き込むようにして、私をまっすぐ見つめてくる。

新田さんのまっすぐな瞳を見たら、言えなくなりそうで、私は俯いて目を合わせないようにした。


「私、晃一と付き合ってるし、これからも付き合っていくの。」


「天野さんが好き？」


頑張れ、私！


「うん。」


涙が溢れてきて、どんどん零れては地面を濡らしていった。




新田さんを好きな気持ちは、今でも心の中にしっかりある。

でも封印するから。