誰も信じない

「はー。」


ため息が自然と零れる。何度も何度も深いため息をつきながら、トイレから出た時に人とぶつかった。


「すみません!」


俯いたままお辞儀をした。


「橘さん。(笑)」


「新田さん!」


「天野さんと仲よさそうだったね。少しは人を信じられるようになってきた?」


新田さん、あなたは鈍感なのですか?

それとも、気づかないふりをしているの?