誰も信じない

全員にお茶を配った。全員に『どうぞ。』って言いながらお茶を配ったんだけれど、それに対して返事をする人はいなかった。


一人を除いてはね。


「どうぞ。」


「橘さん、どうもありがとう。」


そう。新田さんだけはお礼を言ってくれたの。

私はますます顔が熱くなって、心臓がバクバク鳴ってパニック起こしそうになった。だから会議の内容は、一つも頭に入らなかった。