この音よ、響け。



『…あ!波留ーハルーせんぱーい!来ましたよー!』



『おー!秋美奈!ありがとー!その子が楽器初心者の?』



『はい!わたしの親友です!』



「華村美桜です!」



『美桜ちゃんね、よろしく!じゃあ、どうしようかな…』



『あ、先輩、クラリネット吹いてもいいですか?久しぶりでなまっちゃってるかもしれないんで。』



『あぁ、そうね。あそこに置いてあるから、秋美奈は音だししといで。』



『ありがとうございます!』



『美桜ちゃんは、どうしようかな…。とりあえず、高音楽器、吹いてみる?』



「はい!よろしくお願いします!」



特別教室棟の四階の端にある音楽室。



高校生活二日目。



秋美奈と一緒に音楽室にきた。



その秋美奈は私が居るところから離れたところに行ってしまった。