この音よ、響け。




放課後になり、わたしと秋美奈は音楽室に行った。



『あ!秋美奈!美桜ちゃん!来てくれたんだ!』



『はい!』



「はい!やっぱり、サックスが吹きたくて。」



『ありがとー!じゃあ、ここ座ってまってて!』



十分くらいして、顧問の先生らしき人が来た。



『こんにちは!』



みんなであいさつをする。



『じゃあ、そろそろはじめますか!』



という先生の声で、一年生歓迎会が始まった。



『一年生のみなさん、こんにちは。』



「『こんにちは。」』



『私は、吹奏楽部顧問の槙田朋恵ーマキタトモエーです。よろしくお願いします。』



『部長の、山瀬里紗ーヤマセリサーです。担当はパーカッションです。よろしくお願いします。』



『副部長の喜多野結衣ーキタノユイーでーす!担当はチューバです!よろしくお願いします!』



『とりあえず、一年生、左端から自己紹介、お願いします。』



里紗先輩に言われ、一年生に緊張がはしる。



私が座っているのは、左端から四番目。



少し、余裕があった。



今回集まった一年生は全部で八人。



そのうち三人は男子。



いちばん左端の人が立ち上がる。