この音よ、響け。




あの日から一週間たった。




今日、部活本登録の日だ。



あれから、私はいろんな部活をみた。



軽音楽部、美術部、ダンス部、チア部。



マネージャーにも憧れて、



野球部やサッカー部、バスケ部などもみた。



でも、サックスほどやりたいものはなかった。



そして今日、私は吹奏楽部に入ることに決めた。



『今配ったこの紙なー、なくすなよー!この紙に、出身中と、名前と学年、クラスと、入りたい部活の名前を書くんだぞー!わかったかー?』



わたしと秋美奈は六組。



『美桜!結局どうするの?』



「吹奏楽部入るよ。」



『ほんとに!?美桜が同じ部活とかめっちゃうれしー!』



「サックスをやりたいんだ。もともと音楽は好きだから。みんなで音楽、やってみたいの。」



『お、美桜、吹奏楽やんの?』



わたしの前の席で、幼なじみの花瀬孝太ーハナセコウター。



「うん。楽器がやりたくなってさ。孝太は?」



『俺はもちろん、バスケ部!』



「孝太は中学のころからバスケ一筋だよね?」



『ほんと、野球バカならぬバスケバカじゃない!』



『うっせっ!』