この音よ、響け。




『じゃあ、美桜ちゃん、こっちこっち!』



「はい!」



『あ、美桜!』



「あ、秋美奈!どう?調子?」



『全然だめー!半年吹いてないときついわ。』



「そうなんだ?」



『うん。』



『え?秋美奈、半年もやってなかったのー?』



『え、あ、えと、この高校入るために頑張ってたんで…?』



「えー結構一緒に遊んでましたよ?」



『秋ー美ー奈ー?』



『いやぁぁ、すいませーん!』



『フフっ。もう少し音だししっかりしなさいね?じゃあ、美桜ちゃん、今度はこれね?』



今度渡されたものは、黒くて、木でできた薄っぺらいものがついているものだった。