「今日子、これから先の長い人生を楽しむために生きるんだ。その隣には俺がいつもいる」
「部長?何か私のこと……知っているんですか?」
私がこれまで歩んできた人生が暗いものだったとしているかの口ぶりだった。後藤には過去の傷を話したことはなかった。
「ごめん、植草に聞いた。守秘義務がある植草に、強引に聞き出したのは俺だ。植草が、今日子の告白を、俺がちゃんと知っておくべきだと判断したからだ。植草が悪いわけじゃない」
「そうですか」
「まだ、自分を変えたいか?」
「どうしたいか、分からなくなっているんです。でも、でも部長とその……」
「ん?」
「部長とその、その、このままいけば、あの……」
顔が真っ赤になって行くのが分かる。
恥ずかしくその後の言葉をいえないでいると、後藤が耳元で「セックスのことか?」と囁いた。
醜いと思っているこの体を、後藤にさらけだす勇気はない。
「今日子、自分を作り変えるなら、その前に、お前の全てを俺にくれないか?」
「!」
「それからでも遅くないだろう? 俺は今日子だったら、自然物でも人工物でもどっちでもいいんだ。心から笑ってくれさえすれば」
「部長……」
頑なだった心が大好きな人によって溶かされていく。
言葉一つ一つが今日子の心に染み渡っていく。
何を怖がり、恐れていたのかもわからなくなってくるほど、後藤の熱が今日子に伝わる。
「お前を抱きたい」
ストレートな情熱が今日子の心をさらに溶かす。
今日子も身体が後藤を求めていた。
何も難しいことはなかったのだ。頭で考えすぎて、自分で難しくしてしまっていたのだ。
今日子は頷くことも何もしなかった。だが、後藤には今日子の思いが伝わった。
今日子をしっかりと抱きあげ、寝室に向かう。
ベッドに今日子を寝かせると、ゆっくりと唇を重ねた。
その熱はしだいに熱く深いものになり、お互い求めあった。
男である後藤を今日子は感じ、後藤は、激しい女の部分を今日子に感じた。
これが本能の赴くままということなのだろう。
コンプレックスの塊のような今日子は、後藤に抱かれている間、醜いことなど考えもしなかった。
ただ、身体が求めるままに、情熱を後藤にぶつけたのだ。
後藤はずっと綺麗だと囁き、今日子の全身を愛した。
「部長?何か私のこと……知っているんですか?」
私がこれまで歩んできた人生が暗いものだったとしているかの口ぶりだった。後藤には過去の傷を話したことはなかった。
「ごめん、植草に聞いた。守秘義務がある植草に、強引に聞き出したのは俺だ。植草が、今日子の告白を、俺がちゃんと知っておくべきだと判断したからだ。植草が悪いわけじゃない」
「そうですか」
「まだ、自分を変えたいか?」
「どうしたいか、分からなくなっているんです。でも、でも部長とその……」
「ん?」
「部長とその、その、このままいけば、あの……」
顔が真っ赤になって行くのが分かる。
恥ずかしくその後の言葉をいえないでいると、後藤が耳元で「セックスのことか?」と囁いた。
醜いと思っているこの体を、後藤にさらけだす勇気はない。
「今日子、自分を作り変えるなら、その前に、お前の全てを俺にくれないか?」
「!」
「それからでも遅くないだろう? 俺は今日子だったら、自然物でも人工物でもどっちでもいいんだ。心から笑ってくれさえすれば」
「部長……」
頑なだった心が大好きな人によって溶かされていく。
言葉一つ一つが今日子の心に染み渡っていく。
何を怖がり、恐れていたのかもわからなくなってくるほど、後藤の熱が今日子に伝わる。
「お前を抱きたい」
ストレートな情熱が今日子の心をさらに溶かす。
今日子も身体が後藤を求めていた。
何も難しいことはなかったのだ。頭で考えすぎて、自分で難しくしてしまっていたのだ。
今日子は頷くことも何もしなかった。だが、後藤には今日子の思いが伝わった。
今日子をしっかりと抱きあげ、寝室に向かう。
ベッドに今日子を寝かせると、ゆっくりと唇を重ねた。
その熱はしだいに熱く深いものになり、お互い求めあった。
男である後藤を今日子は感じ、後藤は、激しい女の部分を今日子に感じた。
これが本能の赴くままということなのだろう。
コンプレックスの塊のような今日子は、後藤に抱かれている間、醜いことなど考えもしなかった。
ただ、身体が求めるままに、情熱を後藤にぶつけたのだ。
後藤はずっと綺麗だと囁き、今日子の全身を愛した。



