最初に流した涙は、わがままを言ってしまった後悔だったが、今は、恐怖のあとの安心から泣いてしまっていた。
そんな今日子を後藤は抱きしめた。
「楽しかったか?」
「はい」
「良かったな、帰ろうか」
「はい」
エンジンを掛け車は走りだした。
絡まれて怖かったのにもかかわらず後藤が居ることで安心して、走り出して直ぐに寝てしまった。
後藤は自宅に向かいながら、今日一日を思い出す。
自宅にがっくりとうなだれて帰り一人寂しくカップラーメンを食べた。今頃、楽しんでいるだろうか。発作は起きていないだろうか。悲しむような言葉を言われていないだろうかと心配で落ち着かなかった。
今日子から「飲み会に誘われた、行ってもいいか」と聞かれ、器の大きい所をみせなくてはと、承諾した。
何時に帰るのかと、何度も電話をしようと、スマホを手にとるも、かけることはできないでいた。
そんなときにメールが来る。
「今日子?」
メールを読むと、迎えに来てほしいとあった。初めての今日子の願いだった。後藤は、すぐさま着替え、財布と車のキーを持って家を飛び出した。
駐車場で車に乗り込むと、指定された居酒屋の場所は大体わかったが、ナビに設定し、車を出した。逸る気持ちを抑え安全運転で走行する。信号待ちも歯がゆかった。店の近くに来ると今日子の姿が見えたが、男が絡んでいるようだった。側道に急いで車を止め、今日子に駆け寄る。
絡んでいた男を追い払うと、抱き着いてきた。華奢な体を受け止めた時、愛おしさに胸が締め付けられた。
マンションに着くと、今日子を起こす。
そんな今日子を後藤は抱きしめた。
「楽しかったか?」
「はい」
「良かったな、帰ろうか」
「はい」
エンジンを掛け車は走りだした。
絡まれて怖かったのにもかかわらず後藤が居ることで安心して、走り出して直ぐに寝てしまった。
後藤は自宅に向かいながら、今日一日を思い出す。
自宅にがっくりとうなだれて帰り一人寂しくカップラーメンを食べた。今頃、楽しんでいるだろうか。発作は起きていないだろうか。悲しむような言葉を言われていないだろうかと心配で落ち着かなかった。
今日子から「飲み会に誘われた、行ってもいいか」と聞かれ、器の大きい所をみせなくてはと、承諾した。
何時に帰るのかと、何度も電話をしようと、スマホを手にとるも、かけることはできないでいた。
そんなときにメールが来る。
「今日子?」
メールを読むと、迎えに来てほしいとあった。初めての今日子の願いだった。後藤は、すぐさま着替え、財布と車のキーを持って家を飛び出した。
駐車場で車に乗り込むと、指定された居酒屋の場所は大体わかったが、ナビに設定し、車を出した。逸る気持ちを抑え安全運転で走行する。信号待ちも歯がゆかった。店の近くに来ると今日子の姿が見えたが、男が絡んでいるようだった。側道に急いで車を止め、今日子に駆け寄る。
絡んでいた男を追い払うと、抱き着いてきた。華奢な体を受け止めた時、愛おしさに胸が締め付けられた。
マンションに着くと、今日子を起こす。



