救ってくれたあなたに…

「いいよ。一緒にいよ」
「あり…がとう」
明衣香ちゃん…僕ねできればこのままずっとずっと一緒にいたいよ。
できれば明日なんてきてほしくない。
夜なんて明けないでほしい。
でもきっと…そんなワガママ通用しないよね。
だから僕は、今日という日を一生忘れません。
「僕ね行きたいところがあるんだ!だから行こ☆」
「うん…」
「ほら!そんなに泣いてたら、ほっぺ冷やして風邪ひいちゃうよ!」
僕は、明衣香ちゃんの頬から流れる涙を制服の袖をできるかぎり伸ばして拭いてあげた。
「よしっ!行くぞ!」
「うん!」
僕は明衣香ちゃんの手をしっかりと力強く握り走り出す。
街のイルミネーションが輝きながら僕の心も明衣香ちゃんという名のイルミネーションで輝きだす。
ドラマのようであり、夢のようだった。
この時間。この瞬間が僕にとっての宝物となりました。