「明衣香ちゃん…」
僕が昇降口で待っていると、明衣香ちゃんは涙を流しながらやってきた。
何があったのか凄く知りたい。
けど、今聞いてしまったら明衣香ちゃんの中にある何かが壊れてしまうような気がした。
だから僕はあえてそこには触れない。
「かー君…ごめんね。待たせちゃって」
「ううん。大丈夫だよ」
「帰ろっか、、、」
僕たちは靴を履いて一歩外へと踏み出した。
冬の夕方はとてつもなく暗かった。
そして、寒さも同時に感じる。
手袋やマフラーなど防寒具を身に付けていない明衣香ちゃん。
だから僕は明衣香ちゃんの首にマフラーを巻いてあげた。
そして、手は手袋を片方貸してあげた。
「ありがとう。」
明衣香ちゃんは優しい笑顔を僕に向けてくれた。
冬なのに、明衣香ちゃんの笑顔で僕は一気に温かくなった。
ゆっくりと歩き出す。
でも……明衣香ちゃんは立ち止まって僕の制服の袖を力なく握る。
うつ向いたまま細く鼻のすする音を交えながら言う。
『今日だけ……今日だけ一緒にいたいよ。明日が………怖いから』
僕が昇降口で待っていると、明衣香ちゃんは涙を流しながらやってきた。
何があったのか凄く知りたい。
けど、今聞いてしまったら明衣香ちゃんの中にある何かが壊れてしまうような気がした。
だから僕はあえてそこには触れない。
「かー君…ごめんね。待たせちゃって」
「ううん。大丈夫だよ」
「帰ろっか、、、」
僕たちは靴を履いて一歩外へと踏み出した。
冬の夕方はとてつもなく暗かった。
そして、寒さも同時に感じる。
手袋やマフラーなど防寒具を身に付けていない明衣香ちゃん。
だから僕は明衣香ちゃんの首にマフラーを巻いてあげた。
そして、手は手袋を片方貸してあげた。
「ありがとう。」
明衣香ちゃんは優しい笑顔を僕に向けてくれた。
冬なのに、明衣香ちゃんの笑顔で僕は一気に温かくなった。
ゆっくりと歩き出す。
でも……明衣香ちゃんは立ち止まって僕の制服の袖を力なく握る。
うつ向いたまま細く鼻のすする音を交えながら言う。
『今日だけ……今日だけ一緒にいたいよ。明日が………怖いから』
