救ってくれたあなたに…

「教師と生徒。もとから歩む運命は決まっていたのかもしれないですね。そして私たちの未来も違う方向を歩み出してます…」
神山はそう言って職員室を出ていった。
静まりかえる職員室……
自分の手の甲に落ちる雫。
その全てが今までの神山の苦しみを表しているようだった。
そして俺への罰の数を表しているのかもしれない。
「くっそー!」
職員室の外から聞こえた先生の声。
同じ気持ちでいたかった。
同じ幸せを感じていたかった。
同じ苦しみを味わっていたかった。
でも、私の素直じゃない部分が関係全てを壊してしまったんだ。