レオは浮気をしていた。
その事実を知っても私は、レオに問い詰めたり別れを告げたりはしなかった。
理由はただひとつだけ…
『レオが大好きだから』

でも、私には習慣ができた。
レオに抱きしめられた後は必ず泣くこと。
レオがしてくれる優しいキスの後は自分の唇を洗うこと。何度も…何度も
『レオ』という文字が携帯に表示されたときは深く耳を塞ぎ、力強く目を瞑り震えること。
いつ、レオから別れを言われるのか…
そんな恐怖と毎日戦っていた。