神山が意識を失って、3週間が過ぎた。

勇気は毎日のように明衣香のいる病室へと向かう。
明衣香の手を力強く握りながら話しかける。
そして、クラスメイトが来ればすぐに手を放す。

今日もまた、勇気は明衣香のもとへ急ぐ。

「明衣香…早く起きろよ。何日寝たら気が済むんだよ。俺はお前を心から必要としている。だから、お前がいなくなったら俺はすぐにお前のいる場所に行く。それがたとえ、この世じゃなかったとしても。」
「せん…せい」
「神山!」
明衣香は目を開けることはない。
「明日も来るから…」


『明衣香が目覚めたら、俺はお前を必ず愛してやるから……」