救ってくれたあなたに…

かーくんの家の前。
私は足を止めた。



かーくんの家から女の子が出てきた。
かーくん、モテるから彼女いてもおかしくないよね。
なんで私ちょっとガッカリしてるんだろう。



あっ!


「かーくん・・・!」
かーくんが玄関にいた。
でも、私が名前を呼んだ途端かーくんは家に戻ろうと焦っていた。
「ちょっと待って!」
「....放して」
「あのね、かーくん・・・」
「もう僕に関わんないで」
「えっ...?」
「君みたいな女相手してる暇ねぇんだよ」


ーーバタン


かーくんは行ってしまった。
私は涙が溢れた。
私の。私のせいだ。
私が『最低』なんて言ったから。
でも...
私が今ここで折れたらいけない気がする。
ちゃんと言いたいもん。
かーくんに。かーくん自身に言いたいもん。
逃げてもいいことない。
明日もちゃんと来よ。