救ってくれたあなたに…

校長の長い話が始まる。
集会のときの決まり事みたいなもの。
教師としてはしっかり聞かなければいけないのだが聞き飽きてくる。
だからしょうがないのだ。
やはり神山と永嶋君の姿は見えない。
屋上にいるんだと思いながら校長の話に耳を傾ける。
すると校長があろうかも恋愛の話を生徒にしていた。
恋にデレカシーな高校生に向かって。
「こないだ、あるドラマを観ていました。するとそのドラマの主人公は言ったんです。『明日が怖い。死ぬことよりもずっと。でもあなたがいる明日を考えれば不思議と嬉しくなり、明日を迎えることが少しの喜びに変わる』と。そうやって心から思える人に出逢うことって人生に一度あるかないかくらいだと先生は思います。
明日が怖い、、、そう感じたこと皆さんはありませんか?
そう感じたときは、一度目を閉じてみてください。
そして一番始めに瞳の奥に浮かぶ人に会いに行ってください。
そして明日も生きていたい。そう思ってください。」
つまらない校長の話の中にも興味が持てる話があった。
意外なるいい話。
俺は一度瞳を閉ざした。
そして一番始めに浮かぶ人の顔は・・・・・・
やはり神山だった。
神山に会うことで切なさが増すことは確かだ。
でも神山に会うことでなにかをみつけようとする自分がいることも確かだ。

俺は、明日が怖いのではなく自分が傷つくのが怖いだけな気がする。