追いかけようとした途端、前から走ってきた人にぶつかる。


「あ、すいません」

「いえ、」


あれ?

この人・・・
何処かで・・・


「おい、彪俄!!早くしろよ!」

「わかってるっつーの!!あの、ホントにすいませんでした」


そう言って『彪俄』と呼ばれる男の子は友達らしき人のところへ走り去っていった。


「美憂ーー?!」


私が走り去っていく男の子の後ろ姿を見つめていると何処と無く友達の声が響く。


「今行くーー!」


私はそう言うと友達の居るところへと向かった。