「おーい、光希」

「なんだよ」

「校門に女いるぞ」

「は?誰だよ?」

「知らね。見たことねー女」


俺はしぶしぶその女のとこに向かった。

誰だよあいつ。知らねー。


「あんた、俺に何か用?」

「あ、えと…、その、光希くんっ!私と付き合ってください!」

「は?いきなり何なわけ?」

「あの、ごめんなさい。こないだたまたま見かけて…それで、好きになりました!」

「俺、お前のこと知らねーし。」

「じゃあ、知ってください!」

「は?」

「私、隣の高校の高野舞といいます!」

「ふーん?まい。」

「え、はい!」

「俺を好きにならせる自信ある?」

「ありますっ!」

「じゃ、ならせてみろ」

「え?」

「そしたら考えるからさ?」

「はい!頑張ります」


そう言って、女は帰っていった。

俺はあいつを好きになれる?

あいつは、多分美人だ。

だけど、沙那を忘れる自信なんてねーよ。

このことを空也に言ったら、何て言う?

相談…してみようかな?