「水瀬先輩・・・・・・。」 「本当に大丈夫ですか?」 心配そうに私を見つめるその瞳に、頷く。 ていうか、お姫様抱っこって・・・。 「私が運ぶつもりだったのだけどね。力不足で。一刻を争う事態だったからしょうがなく、しょうがなく会長に頼んだのよ。」 ・・・・・そうですか。 会長は会長で表情変えないし。 お礼とか言ったほうがいいかな。 「あの、ありが」 「その男にお礼なんていりません。」 ピシャリと、言動を止められる。