日はすっかり暮れ、海は夜の顔になった。


帰りは2人共びしょびしょだった。

先生の車の中にあった1枚のタオルを先生と共有して、体を拭いた。



「楽しかったな!また来ような!」



そう言ってくれた先生の言葉が嬉しかった。


車内にかかる音楽は、はじめに聴いた一曲目に戻っていた。



「先生!見て!星、すごいきれい!」



ふと窓ガラスから見上げた星空があまりにもきれいで、思わず感嘆の声を上げた。



「本当だなぁ~!すっげーきれい!やばいな!」



先生としばらく海の星空を眺めた。


もし、いつか先生と離れ離れになっても、先生はこの星空の下にいるんだね。


先生もいつか私と離れ離れになっても、この星空を見て、今日のことを思い出してくれるかな。

ちょっと切なくなってくれるかな。



先生と一緒に見たこの星空、一生忘れないよ。


一生忘れない。