翌日の朝。



「愛梨って奴、マジ有り得ない!休み時間は飛んでくからね!あ~もう!何で桜と同じクラスじゃないのよぉ~!」



くるみは登校中も、昨日の電話も、大激怒して怒ってくれた。


私には、こんなにいい親友がいる。

100人の友達より、私はくるみがいればいい。


それでも、晴れない気持ちを抱えたまま校門をくぐる。

怖くて下を向いてしまう私は、やっぱり逃げ腰だ。


すぐにマイナス思考に走ってしまう自分が嫌になる。



「桜!」



私の名を呼ぶその声に、顔を上げずにはいられなかった。



「先生!」



それは私の大好きな人だから。



くるみは私の手を取って、校門に立つ先生の元へ連れて行ってくれた。