学校は職場だから、イチャイチャすることはできない。


新婚の私と先生にとって、厳しい条件だった。



それでも、先生は廊下ですれ違う度に、こっそり私の手を握ってきた。


隠れてキスをすることもあった。




美術準備室は、私と先生の秘密の場所。


窓の外には、また桜の花が咲き乱れていた。




「やっべぇ…。キスしたい…」


「いいよ、せんせ…。して?」




荒くなる息。



私は先生の首に手を回す。






甘い甘い、職場。