「だめ…だよ、先生。」


見つかったら、やばい。


先生の腕から逃れようとしても、先生は私を離さない。


「俺、生徒からメアド聞かれても断ってたのに…」



先生が私の頭の上でポツリと呟いた。


あの3人に、メアドを教えたことで怒ってるの?

ううん、怒ってるんじゃない。


妬いてくれてる…?



「ごめんね、先生。でも、嬉しかったんだ…。」


慕ってきてくれるあの3人を、とってもかわいいと思った。

恋愛感情なんて、もちろんないよ。

すっごくかわいいな、って思っただけ。


「分かってる。ごめんな。俺、どうかしてるよな…。俺のかわいい生徒たちだから、かわいがってやってな。」


先生はそう言って私を離し、今度はポンポンって私の頭を撫でた。


「先生のそういうとこ、大好き。」

「俺も、大好き。」


そして、先生と私はグラウンドへ向かった。