「もしもし?」
何だろう
恐る恐るそれを耳に当てると、
『前田?』
コウくんが電話の向こうで確認してくる。
「うん……」
『宮下選手、怪我したみたいだ』
「え?」
今、何て言った?
はっきりと聞こえているのに確認してしまうのは、間違いであってほしいとの願いから。
『土曜日の試合で、相手とぶつかった際に痛めたみたい。昨日の練習にも顔出してなかったし……』
宮下くんが怪我……
激しくボールを奪い合うサッカーは常に怪我と隣り合わせ
一つの怪我でサッカー人生終えてしまう選手だっているこの世界
それでも怪我を恐れることなく果敢にボールを奪い攻めていく
そんな迫力に魅了される人が何人もいる
『怪我を恐れていたら、いいプレーなんてできない』
いつかの彼の言葉を思い出す。


