「エマーティ大阪」
「エマー…ティ?…大阪?」
「そっ、知らない?大阪のプロサッカーチーム」
「知らない」
「素っ気ない返事。覚えておいてよ。エマーティ大阪。あと5年もすれば日本で一番強いチームになってるから」
そう力強く言った宮下くんの笑顔は自信に満ち溢れてキラキラしてた。
「そこにジュニアの時から入ってる。ここから電車で3時間。すげーだろ」
「うん…」
「反応薄くない?」
そう言って笑うけれど、凄すぎて、こんな返事しかできなかったんだ。
こんな田舎からプロの下部組織のチームに入って練習している人がいるということに驚いたし、こうやって3時間もかけて行く宮下くんのサッカーに対する姿勢が、凄くて。
本当にこの人はサッカーが好きなんだろう。


