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土曜の昼
沙耶と一緒にお昼ご飯を食べに行った。
「で、どうだった?」
「ん?お母さんのご飯が美味しかったよ」
「うんうん、それで?」
「ん?それだけだけど?」
「もうっ、違う〜!私が聞きたいのはそんなんじゃなくて」
沙耶がぷぅっと頬を膨らませて不満ですと言わんばかりにこちらを見る。
そんな顔してみせても、他に何かあったっけ?
「宮下選手だよ!宮下選手!」
痺れを切らせて本題に入った沙耶の口から出たのは、彼の名前
「宮下…くん?」
「そっ!昨日、会いに行ったんでしょ?」
「行ってないけど?」
「なんでー!」
大きな声で叫ぶから、他のお客さんの視線が痛い。
「ちょっ、声が大きいって」
「あっ、ごめん。でも、なんで行ってないの?」
「なんでって、言われても……」
なんとなく?
学校あったし、帰ってのんびり過ごそうかな…なんて。
いや、それはただの言い訳かな。
練習場の宮下くんは、宮下くんだけど、選手としての宮下くんで、私の知ってる宮下くんに比べて、距離があるんだ。
まるで、別世界の人みたいで、なんとなく苦手なんだ。


