「手紙、何て書いてあったん?」 「別に、普通」 「なんだよ、それ」 そう言って笑うタカシに、それでも彼女からの手紙の内容は教えない。 大事な手紙だから 「ヒデの、特別なわけ?」 「なっ……」 いきなり、はっきりとそんなことを聞くから言葉に詰まる。 “特別” そうなのかな…… そうかもな… 彼女はあの時からいつだって俺の中で“特別”なんだ