魔物☆に恋して

「マヤに飲ませたいと思わないか?」

「思わない」

紅いのはぐいっとこちらへ身を乗り出す。

「本当に?マヤはいいぞいい男だし。優しいし」

言って、手の草を振る。

と、シャボン玉がひとつ、こちらへ向かって飛んできた。

こちら、というかあたしの方へ。

わ。

避けようとすると、至近距離でぶわりと膨れ上がった。

ヒトの大きさになり、もやもやと色を蓄え、マヤの形になった。


ニッコリと、笑っている。

真っ直ぐにこっちを見ていて、蕩けそうな目をしてる。

いや、蕩けそうなのは、あたしのほうだ。