魔物☆に恋して

「あ、踏まないで」

マヤが、あたしの腕をつかんで引っ張る。

見ると、足元に、角のある大きなかえるが座っていた。

「丈夫だから踏んじゃってもなんともないんだけど

ものすごく怒るんだ。だから、避けたほうがいい」

怒るって。

おもしろいカエルだな。

おかげでマヤは、あたしの手をつないだ。

不慣れですからね、あたしは。

「で、どこまで、何を採りに行くの?」

「すぐそこ。ただの薬草だ」

「ふうん」

「ただね、その草を管理してるのが、やっかいなんだ。

気に入らない相手だと、薬草もらえない」