魔物☆に恋して

「あたし、一生に一回でいいから、モテる気分を味わってみたいんだよね。

だから、とりあえずマヤさんの好みに変身させて?」

「却下」

マヤさんは笑いながら即答した。

なかなかイジワルな奴だ。

「ケチ」

「オレに好かれると、いろいろと・・・困るんだ」

ちょっと言いよどんだ。

「何が困るの?」

けれど、一瞬できっちり武装した。

「人間界に帰りたくなくなっちゃうよ?」

冗談、なんだろうけど、痛いことを言ってくれる。