魔物☆に恋して

「入って、座って?」

「あ、うん。あたし、いろいろ説明聞かなくちゃいけないんでしょ?」

「え?」

「マーリンに、そう言ってた」

「言ってた、かな」

マヤはパタンとドアを閉める。

「ああでも言わないと、マーリンから開放されないからね」

あたしは耳を疑って、じっとマヤを見た。

「うるさいんだ、マーリンって。サラちゃんが迷惑するんじゃないかと思って」

「・・・あの」

マヤは、マーリンを、好意的に見てないってこと?

訊こうとして、やめる。

でも、よかったって。ちょっとほくそえむ。