魔物☆に恋して

そのどれも窮屈じゃなく、ゆったりと存在している。

奥にもうひとつ、ドアもある。

「あの・・・マヤは、人間なの?それとも魔物のたぐい?」

「気になる?」

「だって、ここに入ったとたん、食われたりしない?」

マヤはにっと笑った。

「どっちかは、今は教えてあげないけど、とりあえず、食らったりしないよ」

とっ、とりあえず、ね。

あたしは苦笑した。

ちょっと怖いな。

けど、もっと怖いのは、それでも、あたしはマヤにドキドキしてるってことの方かもしれない。