だからって、服も返せない。

あたしはオージを振り返る。

「ごめんね。マヤ姫はあたしの方がいいんだって」

オージが目を見開く。

「帰ろう?マヤ」

マヤはあたしを見て、うなづいた。

後ろで、オージがショックの雄たけびを上げている。

「姫、奪回」 

あたしはつぶやいた。