魔物☆に恋して

「マヤ・・・どこにいるの」

自分のつぶやく声にまぎれて、水の音がした。

目を上げる。

開けた場所がある。

レンガの床が終わっていて、短い草が生えている。

その先に大木と、横たわる、水。

川、かな。

息を整えて、そっちへ行ってみる。

少し動くと、巨木の陰になっていた妙なものが見え出した。

地面から、円柱形の、ガラスが生えている。

ガラスは、茨の茎に覆われている。

何だ?

廻りこんで、息を呑んだ。