魔物☆に恋して

「マヤ、来てもらうぞ」

言って、ドアの脇に身をかわす。

すると、鎧姿のヒト達が、どどっとなだれ込んできた。

あたしは、慌ててマヤのシャツに手を通した。

マヤが、囲まれる。

マヤは、不適な笑いを口元に浮かべて、

正面のヒトを見つめている。

「さあ」

せかされて、ゆっくりと歩き出す。

周りを囲んだヒトは輪になったまま、

マヤの歩みにあわせて進んでいく。

あああ。

マヤが、どこかに連れて行かれてしまう。

ボタンを留めかけたまま、立ち上がる。

「マヤ!!どこに連れてくつもり!!」

追いかけようとして、ドアのそばで、腕に阻まれた。