魔物☆に恋して

「・・・もう、包帯して大丈夫かな。

本当はもう少し、ゆっくり治したいけど、

ここで無防備に寝てるのは、安全なことではないからね」

そうらしい。

また、クモが床をやぶって沸いてこないとも限らない。

「起き上がってくれる?」

あたしは身を起こす。

背中に何か冷たいものが貼られて、包帯が巻かれる。

背中側に、マヤはいる。

たまに、目の前に、マヤの手が来る。

包帯を回して、左手に渡すために。

あたしは。じっとその手を見てる。

「きつくない?」

「うん」

多分。

ドキドキしてて苦しいから、よくわからない。