魔物☆に恋して

本体。

それから、長い、硬そうな爪を持った足が一本穴から現われる。

クモだ。

巨大な。

床の穴を広げながら穴から他の足を引き抜く。

それが一瞬で起こって。

あたしはあとから引き抜かれた足の一本に、攻撃された。

背中を斜めに。

痛みが駆け抜ける。

「サラ!!」

マヤがあたしを捕まえて、抱きかかえる。

背中が熱い。

それに、何かが傷から流れ落ちた。