魔物☆に恋して

何か、使いたくない。

手をかざして、指輪を見る。

口元が、つい笑う。

いいな、これ。

見ていると、ふっと眠ってしまった。

一瞬。

それから、ハッと目を覚ました。

マヤも、あたしを驚いたように見ると、

「サラ、そこ離れて!」

叫んだ。

あたしは、ベットの方に飛び上がって。

同時に、今まであたしがいた床が、

めりっとこちら側にめくれた。

その隙間から、黒い塊が、現われる。