「和奏、ここ広すぎ!!」
「美桜、ウルサイ」
美桜はいつも声が大きい。
だから、街中でもいつも隣にいるあたしが恥ずかしい思いをするのだ。
「和毅さん、ここの先生やってるんだよね?暇つぶしに」
和毅さんとはあたしのお兄ちゃん。次男だね。だから若頭は長男がやる。
〈長男は後々出てきますよ。〉
だから、次男の和毅は何故か先生をやっている。不思議だよね。
「あー。和毅の事はよくわかんない、美桜も知ってるでしょ?アイツ、暴走族の頭だったのに、いきなり先生になるって言って本当に先生になるんだもん、和毅には申し訳ないけど、笑わせてもらったわ」
「…和奏…、後ろから和毅さんらしき人がくる、カラフルな頭の人達つれて」
はぁぁぁ!?
あのバカは何してるわけ?
学校の平凡な教師が学校の頭はってんの?え、何?驚きなんだけど!!
「よォ、我が妹達よ」
あ、美桜も妹なのね。
そりゃそーだ、あたし達は兄弟のように小さい頃から一緒なんだもん。
「和毅さんッ!!」
-ぎゅ
あーあ。始まった。
美桜は和毅が好き過ぎて、会うと毎回ハグをする。
「美桜、お前また可愛くなったな」
「和毅さん、そんな事言ってるから彼女できないんだよ?」
美桜、ナイス!!和毅も相当ダメージをおった…は…ず…?
笑ってるよ!!何?M?
和毅はMなの?
「和奏、美桜…俺な彼女いるんだわ」
「「は?」」
