SNOW DOME

「和奏(ワカナ)、卒業証書は必ず持ち帰ってきなさいね」


家を出る直前言われた一言。



何?もっとないわけ?3年間会えないのに。会えないって言っても夏休みとか帰るけどさ。



「わかってる」


「いってらっしゃい」


「いってきます」



あたしは音無 和奏(オトナシ ワカナ)


今日から全寮制の高校に通う事になった。私立でお金が高いのだけれど、トップ合格したあたし生活費、学費すべて免除。



それがねらいだったり…。


うちは、世界No.1を誇る
〈音無組〉いわばヤクザだ。

あんまり、お金の力で入りたくなかったし、親が出してくれると言ったのだけれど、そこはとても気を使ってしまい断った。


そして、あたしが今日から通うところ…


[水の丘学園]は校則が緩い。


だからカラフルな髪の人がたくさん…らしい。



「和奏ぁ!」


「美桜じゃん」


雪島 美桜(ユキジマ ミオ)
中学から一緒で高校も同じところ。

美桜の家はあたしの家とは違い、雪島財閥の社長令嬢だ。


「和奏、可愛い♪」 


何のご冗談ですか?


あたしが可愛い?


笑っちゃうよ。


「美桜、冗談言わないで」


あたしは笑いながら言った。

「美桜は本気だもん!!」


ほっぺたを膨らまして
美桜はあたしに言った。


あたしから言わせてみれば

美桜が一番可愛いと思うけど。


背が小さくて目がクリクリ
プクっとふくれた唇。


何だよ、あたし変態みたい。



あたしは怒っている美桜を無視して歩いて行った。


水の丘学園は歩いていける距離。

美桜もそうだ。