あと数ミリ。 もう、無理だ…… と、目をつぶる。 ………あれ。 何で唇に何も感触がないの……? ゆっくり目を開くと、そこにはからかうような視線を私に向ける、西内君。 「あれ?何を期待してたのかな?」 西内君の一言で顔の温度が一気に上昇する。 「ば、バカ……からかわないでよっ!」 「からかってねぇーし。今回はおまけでキスをおあずけしただけー」 や、やられた……