「……今日はありがとね」


「あぁ」


花火も終わり、家の前まで送ってもらった。


「じゃ、またね」


「おう」


西内君が帰っていくのを見て、私も家の中に入ろうとしたとき。


「未愛」


不意に、名前を呼ばれた。


「へ?」


振り返ると、


「今日の不意打ちの仕返し」


と、振り返った私にキスした。


「に、西内く……っ」


「じゃあな」


西内君は意地悪な笑みを浮かべて、帰っていった。