「ほら、これやるよ」 「え!?いいの……!?」 西内君はすくって袋に入れてもらったたくさんの金魚を私に差し出した。 「あぁ、てかお前のためにすくったんだし」 「ありがとう……っ!!」 私、金魚ほしかったんだよね。 でも毎年全くすくえなくて……。 「嬉しそうだな」 「うん!だって嬉しいもん!」 こんなに楽しくてドキドキした夏祭りは初めて。 きっと、西内君のおかげだよね。