その空気のまま、会場に到着。



「……なんか、見たいもんとかねぇーの?」


「え!?んーっとそうだなぁ……あ、じゃあ綿あめほしい!」


「フッ……了解」


手を繋いだまま、綿あめの売っている屋台に向かう。


「あ、あった」


西内君はすばやく見つけると、


「あの、綿あめ1つ」

と、綿あめを買ってくれた。


「はい」


「わぁ……ありがとうっ!」


私が笑顔を向けると、西内君は「お、おう」としたを向いた。


「んん~っ!わたあめとっても甘くてふわふわしてて美味しい!」


綿あめなんて、去年の夏祭り以来。


「よかった。喜んでくれて」


西内君の優しい笑顔にドキッとする。